あまあまぽたぽた

あまあま星人のぽたぽた生活

OLYMPUS : M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ

すでに、高倍率ズームの14-140mm、単焦点の14mm、20mm、45mm、60mm
及び14mmに取り付けるワイコンを所持しているので、
このレンズ購入によって新たな画角が手に入る訳では無いのだが、
私の場合、2台のカメラを交互・併行使用して撮る事がわりと多く、
レンズとボディの組み合わせの自由度を増す為、わざと画角をかぶらせてみた。

画角:
画角は、一般的な標準ズーム(14-42mm)よりも、前後に半歩または一歩広い。
「普段使いには困らない画角を、一本でカバーしている」と言えるだろう。
望遠側については、42mmと50mmでは大した差は感じられないが、
広角側については、「有って良かった12mm」と感じる事が多いように思う。

明るさ(F値):
F3.5-6.3という明るさは、昼間日向の屋外なら問題無いのだが、
少しでも日がかげる夕方および一般的な屋内では、「どうにかならんのか!?」と
叫びたくなる事が多い。(特に、ズーム望遠側。)
"冬の東京の午後3時"などでは、ちょっとした日陰に50mm状態で向けると、
シャッタースピード1/60で、ISOオートが1600などの数値を示してくる。
これでは、プラス露出補正も、シャッタースピードアップも出来ない。
夕方や室内においての、手持ち&フラッシュ無しの撮影は、
ISO6400を許容できる人以外は、チャレンジすらしない方が良いように思う。

大きさ:
オリ・パナの14-42のパンケーキズームレンズと比べると3〜4倍くらい、
標準的な14-42ズームに比べても2倍程度、鏡筒が長い。
細身の缶ジュースのイメージか。

フラッシュ:
いつでも発光させるのか?はともかくとして、すぐ使えるように常備すべき。
鏡筒が長いので、レンズと距離がとれる中型以上の外部フラッシュが良い。

ズーム望遠側でF6.3なので、ガイドナンバー60程度が欲しくなる。
中型フラッシュでも、カメラの感度をISO400にすれば、
ISO100時の倍のガイドナンバーになるので、
普通に直射の場合には、これで良いのだが、
フル発光になってしまっては、プラス補正が出来ないし、
バウンス・ディフューズによる減光へ対処する余裕が無い。
ISO100時でもガイドナンバー50を発光できるような大型フラッシュで、
カメラ側感度をISO200等にすれば、そういった余裕が出来ると思われる。

ボケない:
もちろん、
『被写体が1m先にあって、その背景が数十m先にある』
なんて条件であれば、ボケない訳では無いが、
マイクロフォーサーズであり、12mmF3.5〜50mmF6.3なのだから、
被写界深度を浅くする事は出来ない。
「一眼カメラは、ボケてナンボだ!」なんて人は、使ってはいけない。
少しでもボケさせたければ、F2.8通しのズームを買うべきだし、
きちんとボケさせたいなら、明るい単焦点を買おう。

マニュアルズーム:
ギヤの工作精度に問題があるのか、構造上で仕方の無い事なのかは分からないが、
マニュアルズームモードにすると、シャリシャリ感がある。
基本的には、電動ズームで使うべきレンズなのだろう。

フード:
サードパーティの”フィルター枠にねじ込むタイプのフード”を、
プロテクタフィルタと重ねて付けると影になってしまう。
外側のバヨネットマウントに付ける純正フードじゃないと、ダメ。
しかし、純正フードは価格が高すぎる。

マクロ機能:
『本気でマクロしたい』というニーズには足りない訳だが、
『たまにはグッと寄ってみたい』というニーズには対応していると思う。
ただし、この程度の近接(拡大)性能は、
クローズアップレンズを付ければ、他のレンズでも可能だし、
ACタイプのクローズアップレンズならば、そう悪い画質でも無い。

手ぶれ補正:
オリンパスレンズなので、レンズ内補正は無い。
広角域ならまだ良いとしても、望遠域(50mm)でF6.3の暗さなので、
ボディ側補正の無いパナソニックのボディ(GX7以外)では
シャッタースピードが稼げず、使いにくいだろう。
夕方や室内では、1/120以上のシャッターは難しい。

購入タイミング:
カメラとセットで購入する最初のレンズとしてか、
セットレンズを単焦点にした場合の2本目、
単焦点2・3本の後の画角包括ズームには良いと思う。
画角も明るさもマクロも、どれも大きなメリットが無いので、
これら以外のタイミングで買うのは、想像できない。
私にしても、セカンドカメラの1本目・2本目みたいなものだし、
数本の単焦点の画角包括ズームだ。

総括として:
「こいつだけが!」「これこそが!」と言うポイントは無いが、
一通りの事を70点レベルで出来る『器用貧乏レンズ』。